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きょうの猫村さん1 / ほし よりこ

きょうの猫村さん

きょうの猫村さん1
ほし よりこ


表情豊かな家政婦ネコ、「猫村さん」の物語。
鉛筆だけで描かれた絵コンテみたいな絵はちょっと読みずらい反面、独特の味があって話の雰囲気が良くでている。

普段は普通の人間と変わらない生活してるのに、爪を研いだりモヒカンに頭を擦りつけたりと、時々垣間見える猫らしさが堪らなく可愛い。

地味に続きが気になる終わり方をするのもそうだけど、なんだか色々絶妙な漫画だな。
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NITRO MICROPHONE UNDERGROUND / NITRICH

NITRO MICROPHONE UNDERGROUND

NITRO MICROPHONE UNDERGROUND
NITRICH



枚数限定販売のうえに新星堂のみの取り扱いという事もあって、現在では比較的入手が困難なマキシ。

2色刷りかとツッコミたくなるような安っぽいパッケージが目印で、音もちょっと小さいという悲しい仕様。収録曲は有限会社の名前としても馴染み深い「NITRICH」 と 「SPARK DA L」の2曲+それぞれのインストを加えた4曲のみである。

共にDJ WATARAIによるゴリ押しなトラックにメンバー全員が参加しているという豪華さだが、8人によるマイクリレーはいま一つキレが悪く爆発力に欠けてしまう。その為、共に5分程度の曲であるにも関わらず、冗長感を感じさせられてしまうのが実に勿体無い。

勢いは感じられるだけに惜しい。

Akinyele / Put It In Your Mouth

Akinyele

Akinyele
Put It In Your Mouth



セクハラキングAkinyele の5曲入りE.P。

India Arieの「VIDEO」と同じくBRICKの「FUN」を使った表題曲「PUT IN YOUR MOUTH」は彼の代表曲の一つ。Akinyele自身が相当なダミ声なので、この曲の様に女の子と絡む事でかなり聴き易くなる。

とはいえ、女の子に「Put in my mouth, mother f**king mouth」(口に入れて~)と歌わせて、Akinyele自身がバックで卑猥な言葉を吐きまくるという、露骨にオーラルセックスを唄ったこの曲は日本語だったらドン引き間違い無しだろう。

日本とアメリカの文化の違いなのか。

それでも、このE.Pはどれもメロウ寄りな楽曲で良い感じだ。
Akinyele最高傑作では?

Mellow Yellow / Funky Freaky Fresh

Mellow Yellow

Mellow Yellow
Funky Freaky Fresh

★★★★★★★★★☆

KOHEI JAPAN , KIN , DJ ISOによるMellow Yellowの3枚目。

前作の「Crazy Climber」は個人的にあまり馴染めず、少なからず敬遠してしまっていたのだが、やはりMellow Yellowは最高だと痛感させられた1枚。

その理由としてはKINのスキルアップも勿論だが、なんといっても大半の曲でプロデュースも務めるKOHEI JAPANの魅力に由るところが大きい。

『食い込ますオキニのTバック ビーン! やめて イヤン バカン』なんて言うどうしようもなく駄目なリリックから、『明日への活力 息子の寝顔』など、最近のKOHEIに多く見られる家族愛を唄った真面目で暖かいものまで、自在にキャラを使い分けるのが本当に上手い。どちらのスタイルも最高に格好良いし、このKOHEIにしか出せないユルサは癖になる。

トラック面では身内からMUMMY-DとKREVAが参加しており、共に一聴してそれと分かる様な楽曲を提供している。中でも「My Routine」は、そのKREVAの声ネタと共にKICK THE CAN CREWの曲名がリリックに含まれていたりと演出が憎い。

その他の楽曲に関しても安定して聴けるし、アルバム全体を通してMELLOWらしいFUNKYさに溢れているのは流石。文句なく楽しめる1枚。

PANJABI MC / The Album

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PANJABI MC
The Album


インド、パキスタンの音楽であるバングラをヒップホップのビートで再構築させたバングラ・ビートがめちゃめちゃ格好良い。

JAY-ZやTWISTAを迎えたヴァージョンも大ヒットした「Mundian To Bach Ke 」が一番有名だが、それ以上に伝統歌謡を取り入れた「Jogi」のビートが最強。

基本的に英語じゃないので言葉の意味は分からないものの、異国情緒たっぷりのこの盤は聴いてるだけでも楽しい。

三味線なんかに近い音もあったが、日本のラッパーも和楽器×ブレイクビーツで1枚アルバム作らないかな。凄く面白そうなのに。


JogiはPVも素敵です。↓
http://www.youtube.com/watch?v=-iqScVh5jRA

DELI presents チカチカ(秘)大作戦 / V.A

DELI presents チカチカ(秘)大作戦

DELI presents チカチカ(秘)大作戦
V.A

★★★★★★★★☆☆

一応DELI主導となる『チカチカ・プロダクション』。

今作はそのDELIを基にYAKKO、MIKRIS、MACKA-CHINを加えた4人が集まったアルバムとなっており、 相変わらずねちっこいラップをかますMIKRISオンリーの曲が2曲あるのは好き嫌いに分かれる所だろうが、楽曲のクオリティーはどれも高い。

中でもスローテンポながら幻想的な「シャボン玉」と、MACKA-CHINの名パンチラインが飛び出す「ティンティーリ」が白眉。また、ラスト3曲の流れは実に気持ち良いので是非聴いてみて欲しい。ゲストではYAZ DA P.D、GOCCI、KASHI DA HANDSOME等男前なメンツが丁度良い間隔で参加しているので、単調にならずにアルバム1枚聴かす事に成功している。

「ティリティリ」、「ティンティーリ」、「婦長の現場」、「刺激先生」等どの曲名を見ても脈略のない適当なものばかりだし、AV女優を起用したジャケットやアルバムタイトルなんかから伺えるのは、商業的でなく「やりたい事をやった!」と言わんばかりの自由な雰囲気。

当然ながら楽曲にも遊び心が感じられるし、メンバーそれぞれが普段より伸び伸びしているようにも感じられる本作は、NITRO関連のアルバムの中でも頭一つ抜き出た快作だろう。

LESSON ONE! / JAPANESE HIPHOP NON-STOP MIX

LESSON ONE!

LESSON ONE!
JAPANESE HIPHOP NON-STOP MIX


餓鬼レンジャーのDJ、GP aka GREEN PEEASEによる日本語HIPHOPのNON-STOP-MIXCD。

繋ぎはかなりスムーズだし、某DJみたいに曲間にいちいちGPのシャウトが入ったりしないので非常に聴きやすい。随所で餓鬼レンジャーやUBG、走馬党の面々等からのシャウトアウトが入り、メジャーで活躍するDJならではの豪華さを感じさせてくれるのも嬉しい。

選曲としては有名な楽曲が大半を占めているのはいいが、走馬党関連の楽曲が全体の1/3を占める等、聊か偏り過ぎの嫌いがある。もっとベタなクラシックからマニアックな名曲まで幅広く選んで欲しかったところ。

手堅く楽しめる1枚ではあるけども、個人的にはちょっと物足りず。

ガチャポン / Soundtrack(V.A)

ガチャポン

ガチャポン
Soundtrack(V.A)

★★★★★★★☆☆☆

若者たちのリアルな日常?を描いた青春映画『ガチャポン』のサントラ・アルバム。映画は未見だが、このサントラは餓鬼レンジャーのDJ、GP a.k.a GREEN PEEACEがトータルプロデュースを務めているという事だったので購入。

期待の餓鬼レンジャーの曲は2曲だけで、共に既出曲というのがなんとも残念だが、今まで「火ノ粉ヲ散ラス昇龍」のシングルにしか収められていなかった名曲「東雲」が収録されているのは嬉しい限り。未聴の方は是非この機会に聴いて貰いたい。

参加アーティストはVOLCANO POSSEやDISRUGRAT等、餓鬼レンファンにはお馴染みのメンツに加え何故かINDEMORAL、MINESIN-HOLD、ラッパ我リヤといった走馬党の面々が大々的に参加している。その他にもMARやBaby Breathといった女性の歌モノを間に挟んでいるのはR&B志向のGPならではか。

今回GPはアルバム15曲中10曲をプロデュースしているが、いずれも統一感がありお得意の和風っぽい作風が素晴らしい出来だ。特にRAPではMINESINの「W MUGNUM」が、歌モノでは映画のエンディングでもあるDISRUGRATの「azure...」が白眉。

ただGP以外のプロデューサー曲(DJ WATARAI、山田マン等)を間に挟んでいるため、綺麗な流れが途中で止まってしまうのは聊か勿体無い。全てGPが手掛けていれば‥と思うのは贅沢か。

ちなみに映画タイトルの「ガチャポン」は100円入れてまわすアレではなく、博多弁で「アベコベ、ドンデン返し」という意味らしい。

Bonobos / Electlyric

Bonobos

Bonobos
Electlyric


ジャンルとしては「レゲエ」と称される事が多いけど、個人的には全くその認識が無い。妙な浮遊感を持ったエレクトロポップ。

このアルバムの中ではQUEENの名曲『WE WILL ROCK YOU』を思わせるビートが最高に格好良い「Thank You For The Music」と、同じくシングルリリースされたバラード「あの言葉、あの光」がずば抜けて気持ち良い。ゆったりした曲調から一転して激しいドラムンベースに切り替わる「Floating」も刺激的だ。

ただ微妙な曲も数曲あり、通して聴くとちょっとだるいのが難点。ジャケのショボさも気に入らないが、それでも上記の3曲はホントに良く聴いた。

R-RATED COLLECTION hosted by ANARCHY

R-RATED COLLECTION hosted by ANARCHY

R-RATED COLLECTION hosted by ANARCHY
R-RATED RECORDS MIXCD VOL.01


RYUZOやANARCHY等の活躍により『京都=ハーコー』というイメージがついてしまう程の勢いを見せたR-RATED RECORDS 。(実際には瘋癲やFAR EAST RHYMERS等、非ハーコーな方たちも多い土地です)

そんなANARCHYをホストに迎えた本作ではレーベル看板MCである、RYUZO、ANARCHY、LA BONOの3人による楽曲や客演曲、更にはフリースタイルまでを納めた豪華仕様のMIXCDとなっている。

肝心のANARCHYのナビゲーションに関しては正直拙い印象も受けるが、同クルーらしく終始テンション高めの楽曲群の中では、そのラフさがある種の臨場感となるのもまた事実だろう。

各人のフリースタイルや未発表音源も盛り込まれている為に聴きごたえは十分だし、1,575円というリーズナブルな価格設定により、かなりの満足感が得られる1枚。残念ながら通常の店舗では販売していない筈なので、購入の際はR-RATED RECORDSホームページよりどうぞ。

ハナレグミ / 音タイム

ハナレグミ<br />

ハナレグミ
音タイム


マボロシのギタリストである”セクシー”こと竹内朋康の活躍で、HIPHOPファンにもその名を知られるようになったであろうSuper Butter Dog。(通称バタ犬)

そんなバタ犬でボーカルを務めていた永積タカシのソロユニットがこのハナレグミ。(最早ソロの方が有名か?)グループ時代に見せたファンキーな音楽性は成りをひそめ、代わりに名曲「サヨナラcolor」で体現して見せた、ある意味であまりにもストレートな楽曲が大半を占める。

その為一聴すると聊か落ち着き過ぎている嫌いはあるものの、永積タカシの声やメロディーが驚くほどに優しくて、不思議な暖かさと安心感を感じる事が出来る。中でもタイトル通りどこにでもありそうな情景を綴った「家族の風景」と、皆で和気あいあいと麻雀を囲む様が目に浮かぶ「かこめ かこめ」が白眉の出来か。

ただ、やんちゃな曲と真面目な曲を使い分けていたグループ時代を思うと、あまりにも真っ当な歌い手になってしまった事には少なからず寂しさを覚えてしまう。

暗いところで待ち合わせ

暗いところで待ち合わせ

暗いところで待ち合わせ

殺人容疑者として警察に追われる事になったアキヒロが、1人で暮らす盲目のミチル(田中麗奈)の家に隠れて住み着くというなんとも荒唐無稽な話しながら切なくも暖かい気持にさせてくれるのは、いかにも原作者である乙一らしい。

アキヒロ役の俳優が日本人でなくチェン・ボーリンなのは意外だったけど、これが予想以上にハマり役。この配役以外はかなり原作に忠実に作ってあるので、原作ファンであっても安心して見る事が出来る。

ただこの内容で130分は長く、中盤過ぎまでの展開がなんとも歯痒い。まぁその前置きの長さ故に、主人公2人が初めて心を通わせるシーンでは図らずもニヤリとさせられてしまうのだけれども。

籠獅 / 荒獅子

籠獅

籠獅
荒獅子

★★★★★★★★☆☆

九州は福岡の人気ハーコーHIPHOPクルー“ Shitakili IX (シタキリナイン) ”から籠獅 (ろうし) のソロ・デビューマキシ。

名古屋BALLERSのSYGNALやGrand Beatzのアルバムに参加した事などから、じわじわと知名度をあげてきていた中でのマキシは予想以上の好感触。

タイトル曲の「荒獅子」及び、地元を唄った「レペゼン親不孝通り」は籠獅の男堅気なリリックとが堪能できる佳作に仕上がっている。

女性ボーカルを迎え、自身の生い立ちを低音で渋く語る「あの日の少年」含め、デビュー盤にして既に完成されている彼の世界観はもっと広く受け入れられるべきものだろう。

この後フルアルバム「DOU-DELL」もリリースされているが、このマキシからの楽曲は1曲も収録されていない為(1500円とちょっと高めですが‥)買って損はない出来です。今後全国区での更なる活躍を期待したい。

LUNA / THE FREAK SHOW

LUNA

LUNA
THE FREAK SHOW

★★★★★☆☆☆☆☆

アメリカのアポロシアター「アマチュアナイト」に出演した経験もあるLUNAの1stミニアルバム。

露骨にUSに傾倒したバウンス・チューンに、英語と日本語を駆使したバイリンガルフロウが異彩を放つ1枚。

女性MCらしく随所で歌声を聞かせてくれたり、「EXCUSE ME MISTA&SISTA」ではレゲエのラガフロウを出したりと引き出しは多く面白い。ただ英語の頻度が多く、歌詞の内容が伝わりずらいという難点に加え「不意にドーン、じきにゴーン、次に次に次にボーン」なんて安直なラインはちょっとキツく、全体的に惹かれるリリックが無いのも残念だ。

それでも楽曲は決して悪くないので、US志向の方にはお勧めだろう。客演では唯一餓鬼レンジャーのYOSHIがタイトル曲のREMIXで参加しているものの、その存在感は限り無く薄いのであまり期待はしない方が良い。

ちなみに彼女はあのMr.マリックの娘というから驚き。ワイドショーなんかでも一時期取り上げられていたが、当然ながら親の七光りでは無いのであしからず。

今後の成長に期待したい。

SATOMI / SINGS ~Winter,Luv~

SATOMI

SATOMI
SINGS ~Winter,Luv~


最近リリースされるカバーアルバムのなんと多いこと。
個人的にはいい加減ウンザリなのだが、やはり安定した需要があるという事だろうか。

そんな中でも好印象だったのがこのCD。

平井 堅の「楽園」なんかはある意味予想通りのハマり具合だが、L’Arc~en~Cielの「winter fall」や岡本真夜の「Alone」等、所謂普通のJ-popをアレンジと歌唱力でR&Bに昇華させているのは面白い。

ただ一番期待したComa-chi姉さん参加の「Darlin'×2」(原曲は矢井田 瞳の「My Sweet Darlin’」)は駄作。選んだ曲が悪いと言えば失礼だが、この曲だけアレンジも展開も異様に安っぽく明らかに浮いている。

他の曲は雰囲気もあり悪くないだけに惜しい。

twenty4-7 / Fly Out

twenty4-7

twenty4-7
Fly Out


Starzオーディション大阪で優勝し、メジャーデビューを果たしたtwenty4-7のデビューマキシ。

女性のシンガー×ラッパーという組み合わせはどうしてもBENNIE K 等の2番煎じといった感が否めず限界があるように感じてしまう訳だが、それは彼女らにとっても例外ではない。

軽快な楽曲で一般受けも良さそうなタイトル曲を含め決して出来は悪くないものの、このSoulheadをまんま意識したようなスタイルは流石に食傷気味だし、新鮮味も皆無に近い。

どの曲も個性が薄く、先人達がやり尽したこの手のジャンルを模倣しているようにしか感じられないのでアルバムではオリジナリティーをもっと前面に出すようにして欲しい。

Loop Junktion / Turkey

Loop Junktion

Loop Junktion
Turkey

★★★★★★★★☆☆

生バンドHIPHOPと言うと韻シストや瘋癲があげられるが、メンバーがバークリー音楽大学で学んでいただけあって楽曲の完成度はこのLoop Junktionが一番高いのではないだろうか。兎に角演奏が素晴らしいし、そこにのる山仁の独特なラップも面白い。

ただ山仁に関して言えば、独特なだけに癖が強いのも確かで、好き嫌いがはっきり別れるタイプのMCでもある。正直自分も最初はあまり魅力を感じる事が出来なかったが、時に歌うように時に語りかけるようにラップする彼のスタイルは実に人間臭い魅力があり面白い。

曲単位では緊張感溢れるビートの「Watchin'」と自身の半生をポエトリーリーディングで振り返るラストの「History」が白眉。この2曲以外の楽曲も驚くほど完成度は高いものの中盤以降似たようなゆったりしたビートが続くため中ダルミしてしまう。

「Watchin'」のようなスリリングなビートが中盤にも2~3曲あれば凄まじいアルバムになっていたと思うだけに本当に残念だ。

最後にLoop Junktionは2004年に惜しくも解散してしまったが、山仁はインディながらソロ作を発表しているし、他のメンバーもcro-magnonとして作品を発表し高い評価を得ている。解散の原因がメンバー間の不和ではないようなので、是非とも再結成して欲しい。

手紙

手紙

手紙

主人公は犯罪者でも被害者でも無く「犯罪者を兄に持つ弟」、という普段あまり語られることのない目線からの物語。

当然罪を犯してもいないのに、世間から差別を受ける弟の受難の日々が中心となるものの、罪についてしっかり考えさせられ、最後には静かに感動する事が出来た。

主人公のキャラには不似合いな漫才で落としたラストは本当に秀逸。

面白い、という表現が適切かどうかは分からないが昨年観た映画の中では一際印象深く素晴らしい作品でした。そーいや最後に手紙を書いたのはいつだっただろうか。

黒と茶の幻想 / 恩田陸

黒と茶の幻想

黒と茶の幻想
恩田陸


久しぶりに心の底から楽しめた小説がこれ。こういう本に出合えるとつくづく本読みでよかったと思う。

学生時代の友人、男女4名が一緒に屋久島に旅行へ行く。ただそれだけ。殺人事件も何も起こらず、4人がただ屋久島を旅するだけの話。それなのに面白い。

主人公である30代後半の男女の心の描写や、物語の節々に挟まれる「美しい謎」が本当に上手く関心するばかりである。インドア派の自分でもこんな旅がしてみたいと本当に思ってしまった。

あえて言うなら登場人物が全員美男美女、特に彰彦の破滅的な美青年ぶりなんてあまりに少女趣味すぎやしないか。まぁ恩田さんらしいけど。

監督不行届 / 安野モヨコ

監督不行届

監督不行届
安野モヨコ


今作はロンパース(安野モヨコ)とカントク君(庵野秀明)という共にオタクを自認する2人の結婚生活を描いた漫画。素直に面白い。

当然面白く脚色はしているのだろうけど、実際この2人の結婚生活はこんなコミカルなんじゃないかと勝手に納得してしまう。

ところどころマニアック過ぎて意味の分からないオタネタもあるが、最終的には安野さんの愛に溢れている今作に微笑ましささえ感じてしまうのだ。

ソラニン / 浅野いにお

ソラニン

ソラニン
浅野いにお


文句無く面白い。そしてカバーも素敵。

元々浅野いにおさんの書かれる漫画は結構好きだったんだけど、この「ソラニン」は過去最高の出来じゃないだろうか。

大学卒業後アルバイトをしながらだらだらバンド活動を続ける種田。些細な事から会社を辞めてしまった彼女の芽衣子。そんなゆるく今っぽい設定にバンド、恋愛、仕事、友情とまんま青春が絡み、そこに著者独特の詩的な表現が本当に上手く活きていく。

ちょっと切ない内容だけど、全2巻と短いのでこの機会に是非一気読みして欲しい。

DELiGHTED MINT / Best 1

DELiGHTED MINT

DELiGHTED MINT
Best 1

★★★★★★☆☆☆☆

WARの名曲「Why Can't We Be Friends」をまんま使った「テキトーな奴ら」で話題となったDELiGHTED MINTの1stアルバム。

その後国民的アニメ「ちび丸子ちゃん」のエンディングに「休日の歌」(アルバム未収録)がまさかの起用となったのも懐かしい。あれは本当にどうゆう経路だったんだろう。

グループ自体はイタリア、日本、カメルーンという多国籍3MCが売りの筈なのに、何故かシングル曲はリーダーであるGIORGIOが女性シンガーと2人で絡むものばかり。MCのVALと藤井君には出番すら与えられないというのがなんとも気の毒だ。

そこら辺で各MCの力関係が見えるようで嫌だったりするが、GIORGIO以外の2人でラップする「ASK 」と「Creators-Last Lyricists 」がアルバムの中でも特に印象に残る異色の出来なのは嬉しい誤算と言ったところか。

その他の内容も一通り安心して聴けるレベルではあるが、POPよりな上にラップよりも歌がメインだったりする曲もあるので、軽めなHIPHOPを聴きたい方以外にはあまりお勧めできない。とはいえ決して悪い内容ではないので、単純にこの雰囲気が好きなら購入しても損はしないだろう。

LIBRO / 胎動

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LIBRO
胎動

★★★★★★★★★☆

98年に発売されたリブロの1stアルバム。

あれから10年近く待つが未だに2枚目が出ていないのは寂しい限り。稀ににプロデュースや客演でその名を見かけることがあるので、どうやら裏方に徹しているようだ。

10年前の作品と言うと古臭く感じるが、この作品は未だに色あせることはない隠れた名盤だろう。今聞いてもリブロのリリックは詩的だし、曲の流れも美しく彼の高音が自然と耳に入ってくる。

ミニアルバムなので曲数は決して多くないが、捨て曲など一切無く本当に全曲味わい深い。その中でも嶋野百恵を迎えた『対話』が白眉の出来。(REMIXも素敵)

正直これだけのアルバムを出しておいて次が無いというのはズルイ。

LITTLE / LIFE

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LITTLE
LIFE

★★★★★★☆☆☆☆

LITTLEのソロ2作目。

アルバム発売前に出されたシングル3枚が全てPOPな楽曲だったが、アルバムでは流石に多彩な面を見せてきた。中でも自身のルーツである、ZINGIとの『HARD硬派』、相変わらず相性の良さを見せる童子-Tとの『youth&youth』、ラップへの愛情を早口でまくしたてる『RAPが好き』が頭ひとつ飛びぬけており、POPでない楽曲でのLITTLEのラップは最高に格好良い。

ただ、当時ソカが流行っていた為か、『踊らソカ』なんて安直なものや、アルバム後半の盛り上がる所に『聖者が街にやってくる』で流れを壊していたり、リトルの最高傑作だと思う『サバーバリアン』が入っていなかったりと、正直纏まりが悪い。

KREVAもLITTLEも本当に上手いラッパーなので、もっとHIPHOP寄りなアルバムの方が断然映えると思うのだが。LITTLEはシニカルに毒づいてるぐらいが格好良い。

LITTLE

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LITTLE
I SING,I SAY
 
★★★★★★★☆☆☆

RIP SLYMEのDJ FUMIYAプロデュースによるPOP色の強いラブチューン。

KICK THE CAN CREWは一般受けしすぎてしまった為に引くに引けない状況になってしまった感があったので、ソロではもっとやりたいことをやってくるかと思ったのだが、このあまり大差がないPOP具合には少なからずショックを受けた。

ただ2曲目『サバーバリアン』は悶絶する事間違いない程に素晴らしい。Loop Junktionが参加しているのでモロにそっち寄りな楽曲になってしまっているものの、山仁の渋い語り口がリトルの高音と見事にハマッていてリトルの既存の曲の中では間違いなく1番良い。

この1曲の為だけにでもこのCDを買う価値は十分にある

LUNCH TIME SPEAX / GOING OVER

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LUNCH TIME SPEAX
GOING OVER

★★★★★★★★☆☆

メジャーからインディーへ活動の場を移したLUNCH TIME SPEAXの2枚目。前作はメジャー故に音が派手で聞きやすかったのだが、彼等の渋いRAPには噛み合わず違和感があった。

その反省か、今回はほぼ身内で固めたプロデューサーが2人に映える暗く黒い音を持ってきており、男汁溢れるRAPが全編にわたり堪能する事ができる。

まずなんといっても1曲目の「OK」が渋すぎる。久しぶりにHIPHOPを聞いて痺れた1曲。続く「180°」も素晴らしく、この冒頭の2曲だけで彼等の魅力が十二分に伝わるだろう。

その後も決して派手ではないが、的を得た客演陣達により飽きずにアルバムを聞き通すことができる。中でもMARS MANIEを迎えたタイトル曲「GOING OVER」が白眉。

ただ前途したように派手さやキャッチーさが一切無い為、少なからず聞き手を選ぶだろうが、これほどの力作を聴かないのは単純に勿体無い。


追記
2008年02月12日に DJ DENKA が身内である筈の KEN WHEEL の顔面を十数回殴り、左目などに1カ月の重傷を負わせた(障害)容疑で逮捕されました。その際に「なめてんのか。おれの街だぞ」とか言ったそうな。

プロなんだから HIPHOP が馬鹿に(そしてネタに)されるような言動は本当に慎んで欲しい。かなり残念なニュース。もう LUNCH としての作品は出ないかもなー。

山仁 / 愛

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山仁

★★★★★★☆☆☆☆

JAZZを基調にスキがなく洗練されたバンドサウンド。そして、それに相反するかのような、人間臭く、時に危ういラップが生み出すグルーヴが最高に格好良かった“LOOP JUNKTION”。そのフロントマンである『山仁』のグループ解散後初となるソロアルバム。

ラストアルバムとなった「Turkey」では表現者として唯一無二の存在に達した感もあったのだが、一人立ちとなる本作ではそこから若干トーンダウンした感は否めない。

それでも元同僚の“cro-magnon”を従えた「娘」では1曲丸々歌うという荒業にでていたり、終盤ではお得意の語りがあったりと、バリエーションでもしっかり魅せてくれている。作品中に著名なラッパーとの絡みがなかったのは残念だが、ゲストでは馴染みの有坂美香(Reggae Disco Rokers)が奮闘しており、文字通りアルバムに花を添えてくれている。

楽曲は全曲本人プロデュースで安定はしているものの、序盤に良曲が固まってしまっており、中盤以降単調になりすぎている為1枚聞き通すのが辛かった。グループ時のようなドラマティックな楽曲が無かったのもそうだが、楽曲やゲスト陣をもう少し絞って欲しかったところだ。

総じて面白みに欠ける展開が目に付いてしまったが、このまま消えてしまうには惜しいラッパーだし、しつこい様だがLOOP JUNKTIONの復活を希望したい。

Yakko for Aquarius / MY HOOD IZ...

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Yakko for Aquarius
MY HOOD IZ...

★★★★★★★☆☆☆

こういうDJ作品では意外なアーティスト同士の組み合わせが面白かったりするが、本作は「MY HOOD」という明確なコンセプトがある為、京都(RYUZO、ANARCHY)、名古屋("E"qual、AKIRA、SYGNAL)、大阪(4WD、T-es、KING-P、TOMOGEN)、北海道(HOKT、S55、1-KYU)といった具合に意外性は皆無なものの安定感のある客演者の名前が並ぶのが特徴的。

また、各自が自分のHOODをレペゼンするリリックを書いているので比較してみるのも面白い。(SUIKENの「うまいラーメンならクマ王」のようなローカルネタは大歓迎)

ただ、このコンセプトの割に東京出身のアーティストが半数を占めているのには不満も残る。餓鬼レンジャーやGAGLE含め、もっと各地の地方で活躍するラッパーにもスポットを当てて欲しかったところ。

それでも、インストを含めYAKKOが手掛ける楽曲は当然のようにクオリティーが高く、全曲聴き通す事が出来るので安心して進められる良作には違いない。

客演では般若が個人的ベストだった。

Spinna B-ill / St-ill Growing

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Spinna B-ill
St-ill Growing


Spinna B-ill&The Cavemansとしてはレゲエをルーツにしながらもソウルを感じさせる圧倒的な歌唱力で人気を博していたが、グループ解散後のソロアルバムとなる本作ではレゲエ色を一切廃し、ストレートに古き良きソウルミュージックを体現している。

聴く前は2,500円でたった7曲しか入っていない事が不満だったが、そんな事を忘れてしまうほど内容は濃厚で時間が短いとさえ感じる事が無い。それほど濃いソウルがアルバムを満たしている。

即効性は無いかも知れないが、何年経っても聴き続けるであろう安定した楽曲と歌唱は他に類を見ない程素晴らしくソウルファンには堪らない名盤だと言える。

東京事変 / 修羅場

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東京事変
修羅場


久しぶりに普通のCDをご紹介。

各メンバーの演奏技術もそうですが、それ以上に楽曲に緩急をつけるのが上手くいつも感心させられる。林檎の強烈な個性にだけ頼っていないところがこのバンドの素敵なところだ。

全く修羅場らしからぬアダルトな雰囲気を醸し出すタイトル曲と、2曲目のネッド・ドヒニーのカバーはいかにも事変らしくて面白い。

が、それ以上に素晴らしいのはアルバム未収録ながら高い人気を誇る3曲目の「落日」。ピアノだけで聴かせる前半、ラストで魅せるバンドのグルーブ感が堪らない。林檎の書く詞がまた素晴らしく、こんな詞がさらっと書けてしまう椎名林檎はやっぱり天才なんだと思う。
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